インターネットの普及により様々な情報が簡単に手に入るようになった現代。
他と比べて心が揺らいでしてしまったり、SNSのキラキラした世界に疲れてしまうことも…そんなあなたに多様な生き方を紹介し「明日も頑張ろう」と感じてもらえるようなメディアPRIME。
様々なバックグラウンドをもつ女性へのインタビューを通し、全ての女性を肯定し女性が更に輝ける社会を後押しする人気シリーズです。
目次
うつ病の夫を支えながら子育てと仕事を両立するKさん
Kさんは21歳と25歳のお子さんを持ち、子育てがひと段落しつつある50代の主婦。子育てや仕事を両立させつつ、15年間うつ病を抱えるのパートナーを支えながら生活をしています。
結婚後は専業主婦として 家庭を支えていたKさん。しかし、パートナーがうつ病となり働くことが困難に…。
15年前はうつ病など心の病に対する理解も少なかった時代。
周りとは違った家庭環境での子育て、パートナーの病気との向き合い方をお伺いしたいと思いインタビューに協力していただきました。
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夫がうつ病に
順風満帆な家庭が一変、一家の大黒柱となることを決意
Kさんは商業科の高校を卒業後、銀行に就職。結婚後、妊娠をきっかけに退社し専業主婦に。お子さん2人を授かり順風満帆な生活を送っていました。
しかし、転勤をきっかけにパートナーが心の病気に。うつ病を抱えるパートナーを支えつつ子育てや仕事を両立しています。
ー「心の病気のパートナーを支えつつ、子育てや仕事を両立させる」中々難しい事だと思うのですがこのような選択をした背景を教えてください。
私の時代は結婚後、妊娠したら退職するのが当たり前の時代でキャリアが途絶えることに不安はありませんでした。夫は銀行員で経済的に安定していたため、子育てが落ち着いたらパートにでも出ようかな~と考えていました。
しかし、ある日突然、夫が地方転勤に…。家族で埼玉県から福島県に引っ越しました。それからですね、夫が転勤し業務の変更や雰囲気に馴染めず心のバランスを崩してしまったのは。その後、埼玉に戻ったのですが夫の精神状態は悪くなる一方で…2年間の療養の末復帰することは出来ず退職に。
2人の子供は当時6歳と10歳。まだまだお金も掛かるので「私が一家の大黒柱に!」と思いパートナーを支えながら、家庭と仕事の両立を決意しました。
ー一家の大黒柱!かっこよくて素敵だと思いました。子供やパートナーを支えつつ働くのは凄く大変だと感じるのですが、キャリアをリスタートする上でどのような事を基準にしていましたか?
私はパートとしてキャリアを再びスタートさせました。正直、正社員として働きたかったです。しかし、専業主婦としての期間が長く資格なども持っていなかったため中々上手く行きませんでした。また、まだ小さい子供たちとの時間も大切にしたいという思いや夫の病院の付き添いもありパートという選択をしました。
しかし、パートでも手に何らかの技術をつけたい!子供がある程度大きくなった際には社員としてバリバリ働くぞ!!と考えていたので、「技術が身に付く仕事であるか」「パートから社員へのステップアップは可能であるか」この2つを基準に仕事を探しました。
面接では落とされる日々でしたが、その後ご縁をいただきスーパーで製造職として働くことになり今では準社員として仕事をしています。
社員として働きたい思いはあったものの、子育てやパートナーと向き合う時間を確保するためにパートという働き方を選択をしたKさん。専業主婦歴が長くなると中々社員として就職しづらい事も見えてきました。また、パートとしてもステップアップしていける制度があるかということも長期的に働くことを考えると重要な側面であると言えそうですね。
うつ病の夫を支えるということ
ーでは次に、パートナーが心の病になった際はどのように感じましたか?
まさかうちの旦那が!?と思いました。夫は仕事の愚痴などは一切口にしない人で常に明るいムードメーカー的存在だったので…。「もっと話を聞いてあげられいれば」と自分を責めた時期もありました。
ー心の病気には周りの理解や支えも重要ですよね。
本当にその通りだと思います。しかし、夫が発病した15年程前までは心の病気って今ほど認知と理解がなかったように感じます。周りから不思議そうな視線を受けることも多く、夫が心の病であることは周りに隠して生活していましたね。
また、私自身も心の病に対して知識がなかったので本やインターネットからたくさん情報を収集しました。しかし、1人1人抱える症状や日によっての波が生じることもあり理解してあげられない事にも悩みました。
心の病気はまだまだ解明されていないことが多くあるので、理解しようと寄り添う姿勢や気長に向き合うことが大切なのではないかなと思います。
目に見えない病気だからこそ何が苦しいのか辛いのか見えてこない。だからこそ、全てを理解出来なくても寄り添う気持ちをもつことが大切であると言えそうです。
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母親としてこれでいいのかと悩む日々
―パートナーに寄り添いつつ子育てや家事。どのような苦悩がありましたか?
「変わった家庭環境だから」と子供が後ろ指刺されないようにと常に思っていました。そのため、仕事、家事、子育て全てに完璧を求めてしまって私が体調を崩したことも…。
私まで体調を崩したら子供達はどうなるのか。大切な家族を守るためには自分も大切にしなければいけないと気づかされました。
ーその後はどのような子育てや家事を 心掛けるようになったのですか?
家事や子育てに少し手を抜くことを意識するようになりました(笑)。
子供達も協力してくれるようになりました。特にご飯に関しては子供が準備してくれたり…私が料理することはあまり無くなりました(笑)
最初は子供たちに負担ではないかと思うこともありました。しかし、「特技がない!」と言っていた娘が「特技は料理!」と自信満々に周りにアピールしている姿を見ると手抜きも大事だなと思うようになりました。
ーやってみて初めて気付く才能もありそうですね!
その通りです。子供にとって、我が家のような家庭環境はマイナスだと思い込んでいたのですがそう思っていたのは私だけだったのかも知れないですね。子供達なりに考えて行動するので私が完璧である必要はないと肩の荷が少しおりました。
「みんな違ってみんないい」
~様々な家庭のあり方~
ー様々な家庭の事情を抱えながら働く人が多いと思いますが最後にメッセージをお願いします。
今の時代本当に沢山の事情を抱えたお母さんが多いと思います。私のように病気の夫を支えながら子育てもしつつ働くとか。でも、1人で完璧を目指さなくていいと思います。
足りない所を互いに補っていくからこそ家族だなと。穴ぼこだらけでも一緒に穴を埋めながら成長していくようなイメージを私は持っています。
また、様々な家庭のあり方があっていいと思います。私も周りと比べてしまうこともありましたが悩みのない家庭ってないのではないでしょうか。みんな違ってみんないい!のです。
「完璧を目指さなくていい」という言葉が胸に刺さりました。子育てに関して誰もが子供のために完璧でありたいと思ってしまいがちですが、逆に完璧ではない環境こそが子供の成長や自立の後押しにも繋がるのかもしれませんね!
また、様々な家庭があってみんな違ってみんないい!
家族であるからこそお互いに支え合って生活していくことが大切と言えそうです!
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そしてそれは一つ一つは大したことがなくても、初めての経験だったり、積み重なったすることで少しづつ複雑に絡み合いながら女性の負担になっていったりします。
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私たちPRIME編集部のスタッフも、同じく母として妻としてワーママとして色んな葛藤と闘いながら生きてきた同じ女性です。
その経験を糧に、女性のあらゆる生き方に寄り添い肯定していきたいと本気で思い「PRIME」を運営しています。
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どうぞお気軽に、言いたいこと、聞きたいことを話してください。
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