「産後の妻が寝てばかりで困っている。」、「家事が適当すぎて嫌気がさす。」そんな不満を抱えたパパは、実は少なくありません。
しかし、時代はもう令和。こんなセリフを吐こうものなら、非難されるのが想像に難くありません。
・産後のママは大変だからパパは我慢するのが当たり前
・産後の恨みは一生!妻への配慮を忘れるな
など、「産後のパパは我慢するのが当たり前!」という風潮が浸透した今、自分の本音を誰にも言えずパタニティーブルーになる夫も少なくありません。
そこで今回は、産後のパパ達の苦労に大注目。パパを蝕むパタニティーブルーの実態や、産後妻と関係を改善する方法など、子育て中のパパの悩みを軽減する情報を集めました。
結婚10年目!産後の夫婦危機を乗り越えた、私達夫妻のアドバイスも掲載しています。
・子どもが生まれてから夫婦喧嘩が絶えない人
・産後妻が怠けているようにみえるパパ
・ストレスが溜まっている新米パパ
・家族で幸せになりたい全ての人
子どもの誕生は幸せな反面、夫婦関係の大変革期です。この数年を乗り越え、パートナーとさらに強い絆を結びましょう。
目次
1.【実録】産後の妻に不満を抱える夫達
まずは、産後妻に不満を抱える夫の意見をみていきましょう。
(1)産後の妻が寝てばかり!家事が疎かになっている
はい。SNSで呟こうものなら総攻撃に合いそうな体験談ですね。実はこれ、私の夫の話です。(笑)
忘れもしない産後4ヶ月の頃、心身共にボロボロの状態で育児をしている私に「いつまで産後って言うんだよ?」と言い放った夫。もう10年以上前の話ですが、衝撃的すぎてその当時の状況を鮮明に覚えています。今こうして書いていても、あの時の苛立ちがよみがえってくるほどです。(笑)まさに産後の恨みは一生ですね。
おっと、今回はパパ側の意見を書く主旨でした。当時のパパの気持ちを改めて聞いてみたところ、こんな意見が返ってきました。
・毎日家が散らかったままで安らげなかった
・一日中家なのに簡単な家事すらできない理由が分からなかった
・寝てばかりで怠けているように思えた
・育児の大変さが分かっていなかった
そして最後に、
今思い返すと、僕が父親になりきれてなかったかも。
そんなことをポツリと呟いていました。
赤ちゃんが生まれてすぐに”完璧な父親”になれる人なんていません。生活環境やリズムの変化に戸惑いながら、何年もかけて父親になるのが男性なのでしょう。
産後の恨みは一生についてはこちらの記事で紹介しています。
(2)産後に妻の性格が変わった!冷たい態度に萎える
「産後の妻が別人のように冷たくなった。」性格が変わってしまったかのような妻の言動に、頭を悩ませているパパは大勢います。かつて愛した妻はどこにいってしまったんだ…?そんな悲壮感さえ感じる人もいるでしょう。
・産後の女性はホルモンバランスが乱れ攻撃的になっている
・ママは育児にかかり切りで余裕がない
など、妻が冷たくなった原因を”頭では理解しているつもり”でも、実際に冷たくされると悲しく寂しい気持ちになりますよね。
(3)産後の妻の言動にイライラMAX!何を言ってもケンカ
産後の女性はホルモンバランスが乱れ、自分でもコントロールできないほどナイーブです。
例えるなら、産後の女性は子どもを抱えた雌ライオンと同じです。
産後のママの脳では「赤ちゃんが可愛くてたまらない!」と思うように信号が出されます。(オキシトシンの分泌)そのおかげで子どもを愛し育てることができるのですが、パパにとっては少し困った側面もあります。
「子どもを守る!」という気持ちが強すぎる余り、父親が邪魔になってしまうのです。この状態は、産後のガルガル期とも言われています。
う~ん。つまり、男性は耐えに耐えて我慢し続けるしかないのか?
確かに、そんなパパの気持ちも分かります。
・産後の妻には優しくしなければいけない
・ガルガル期の妻には気を遣うべき
・子どもが小さい時期だけなんだからパパは我慢すべき
など、”産後ママ優遇説”にウンザリしている人もいるでしょう。このような人に知って欲しいのが、次章でご紹介する”産後クライシス”の話です。↓↓↓
2.産後クライシスは夫婦関係の”分かれ道”
(1)産後クライシスとは
「産後クライシス」とは、【出産後に夫婦間の愛情が急速に下がる現象】を指す言葉です。
特に、【妻➡夫】に対する愛情低下は著しく、「夫を本当に愛していると実感する」と実感する妻は、子どもが2歳の頃には34%しかいません。夫の51.7%と比べると、夫婦間で愛情の深さに大きな溝ができていることが分かりますね。
(引用:ベネッセ教育総合研究所|はじめての子どもを出産後の夫婦の愛情の変化 2006~2009縦断調査)
・子どもを産んでから夫を愛せない
・産後、夫に触れられると鳥肌が立つようになった
・子どもを産んで以来、夫との性交渉が考えられなくなった
・ささいなことで夫に苛立つ
・出産前はラブラブだったのに、今は喧嘩が絶えない
など、辛い状況を抱えている母親が大勢います。しかも「自分でも、なぜこんなにも夫が嫌いなのか分からない。」という女性が多いのも現状です。
”夫婦関係の分かれ道”とも言える産後クライシスに、どう対処すればいいのか?次章で詳しくみていきましょう。
産後クライシスについてはこちらの記事で紹介しています。
(一部引用:PRIME|産後クライシスは漫画で解決!セックスレス・愛情枯渇…激動の夫婦関係を描く6作品)
(2)産後クライシスの正しい対処法
産後クライシスを乗り越えるには、家族の状況を客観的にみることが大事です。
・妻は夫のことをどう思っているのか?
・夫は妻のことをどう思っているのか?
・セックスがしたくない理由は何なのか?
・夫婦関係をどうしたいのか?
など、今の状況を夫婦で冷静に話し合ってみて下さい。そうすることで、お互いの気持ちを理解することができます。
産後クライシスを乗り越えるには”パパの我慢が不可欠”、”とにかく妻優先”という風潮が浸透しつつありますが、決してそうではありません。
妻>>>夫ではなく、夫婦対等な立場で話し合うことが大事なのです。
妻に遠慮して我慢し続けるのが、産後クライシスの正しい対処法ではないんだな。
しかし、「妻を助けて仕事もバリバリこなさなければ!」と無理をしてしまうパパも少なくありません。
イクメン・子育てパパ・育児パパ、そんな言葉に翻弄され、知らず知らずのうちにストレスを溜めてしまい”パタニティーブルー”に陥る男性もいるようです。↓↓↓
3.産後妻と仕事の板挟み?パパ達が危ない!「パタニティーブルー」の実態
(1)パタニティーブルーとは
女性が”マタニティーブルー”になることは広く知られていますが、男性も育児に伴うストレスや不安から”パタニティーブルー”に陥ることはまだあまり知られていません。
・10人に1人の父親がなると言われている
・生活スタイルの変化、父としてのプレッシャー、夫婦仲不和などが主な原因
父親の育児参加が盛んになった今、パタニティーブルーになる夫が増えていると言われています。
・良い父であらねばいけない
・仕事も育児も完璧にこなさなければいけない
・育児参加してこそ評価される
など、子の誕生で生活スタイルや思考を変え、無理をして良いパパになろうとする男性が多いのです。
しかし、現実はそう甘くなく、家事や育児は男性にとって簡単ではありません。理想と現実のギャップに振り回され、心身共にダメージを受けてしまうのが”パタニティーブルー”なのです。
(2)こんな時は要注意!パタニティーブルーの症状
優しく生真面目で努力家な男性ほど、パタニティーブルーになりやすいと言われています。
✓仕事のやる気や集中力が低下した
✓頭痛や肩こりが酷い
✓なかなか寝付けない
✓夜中に何度も目が覚める
✓食欲が減退した
子の誕生に伴いこのような症状が続く場合、パタニティーブルーの可能性があります。
パタニティーブルーは、出産後に起こるパパのうつ状態です。家族で解決できない時には、育児相談や心療内科を受診しましょう。
・ママやパパ、じぃじばぁばもOK!1975年から続く森永乳業の無料育児相談はこちらです。
4.結婚10年目夫婦直伝!【一問一答】産後別人のような妻と関係修復する方法8選
最後に、産後の夫婦関係を修復する方法を、数々の危機を乗り越えた”結婚10年目夫婦”がお伝えします。
私達、産後に本気で離婚を考えるほど夫婦仲が悪化したんです!
でも何とか夫婦危機を乗り越え、より強い絆で結ばれました。
今回は自分達の体験談をもとに回答していきます!
(1)Q:産後の妻が寝てばかりです
産後の女性が眠いのは当たり前。夜中に何度も授乳しているので、慢性的な睡眠不足に陥っています。
産後は眠気が酷くて、昼間にうたた寝することもありました。
産後の女性が眠い理由は、夜中の授乳だけではありません。
・睡眠の質の低下
・産後のダメージで心身共に疲労している
赤ちゃんがまとまって寝てくれたり、ママ自身が育児に慣れるまでは、産後の眠気はなかなか解消できないのです。
こればっかりは、僕ら男性が理解を示さなければいけませんね。
寝ているママを見ていると、「怠けてるんじゃないのか…?」と疑いたくなりますが、そうではありません。ここは、パパが広い心で受けとめてあげましょう。
(2)Q:妻が産後鬱かもしれません
マタニティーブルーより、さらに深刻なのが”産後うつ”です。
✓涙もろく取り乱すことが増えた
✓頭痛や吐き気など体調不良が続いている
✓「死にたい。」などと発言することがある
✓子どもに愛情が湧かない
もし奥様がいくつか当てはまるなら、産後鬱の可能性があります。2週間以上続く場合は、医療機関を受診しましょう。
私も、産後に情緒不安定になりました。無性に不安を感じ、「大丈夫かな。」と泣きながら夫に話していました。
パパは、ママの様子を冷静に観察することが大事です。必要なら医療機関を受診するなど、適切な対処をしましょう。
(3)Q:産後の妻が常にイライラしています
妻がイライラしている時は聞き役に徹するのが一番です!
女性は、話している時点ですでに自分なりの結論を持っていることが多いです。つまり、ただ話をして賛成して欲しいだけなんですよ。(笑)
それを知らなかった僕は、仕事の上司ばりに意見や提案をしていました。でも、自分が話せば話すほど嫁の機嫌が悪くなり、眉間にシワがよることに気付いたんです。
嫁の話は聞くだけでOK。もし何か話す場合はオウム返しが有効です。
「嫁が○○の授乳が大変でさぁ。」と言ったなら、「うんうん。授乳って大変だよね。」という具合です。これだけで、奥さんは愚痴を言いやすくなりますよ。
(一部引用:PRIME|産後の嫁がムカつくパパへ。結婚10年目!夫婦危機を乗り越えた夫から6つのアドバイス)
産後の嫁がムカつくパパへ。夫婦危機を乗り越える方法はこちらの記事で紹介しています。
(4)Q:自分(夫)のストレスが爆発しそう!
本格的なパタニティーブルーになる前に、ストレスを感じたらガス抜きをすることが大事です。たまには一人で趣味の時間を持つなど、適度に生き抜きをしましょう。
ただし、ママにも同じように”一人の時間”を過ごしてもらうことを忘れないでください!
夫婦平等が大事です!
疲れているのはパパだけではありません。産後のママにもゆっくりする時間を確保してあげましょう。
(5)Q:産後からずっと妻が夫婦生活に応じてくれません
産後の女性がセックスしたくないのは、いたって普通の感情です。冷静に考えてみると、出産したばかりで次の子どもを作ろうなんて本能的に思うわけがありませんよね。
そうは言っても寂しいのが本音。愛しているからこそ、拒まれるのは悲しいですよね。
女性側は、産後のセックスに痛みや怖さを感じていることもあります。会陰切開や帝王切開の傷は癒えていても、精神的に怖さや嫌悪感を抱くこともあるようです。
強引に進めるのではなく、まずはささいなスキンシップから徐々に慣れてもらいましょう。
夫婦セックスレスの盲点とは?謎多き男女の話を解決する漫画8選!
セックスから考える夫婦愛!はこちらで紹介しています。
(6)Q:子ども中心で自分(夫)が蔑ろにされている気がする
産後は子ども中心の生活になり、「自分が蔑ろにされている…。」と感じるパパも多いよう。
私だって自分の優先順位を下げて子どものために頑張っているんだから、「大きな赤ちゃんみたいなこと言わないで!」って言いたくなるのが本音です。
とは言え、母子は常に一緒です。パパの立場になれば「僕の居場所がない…。」と寂しさを感じることもあるでしょう。
そんな時こそ、パパは積極的に育児参加をしましょう。ミルクや沐浴が難しいなら、簡単な皿洗いやごみ捨てなどの家事でもOK。自分から関わりをもつことが大事です。
手伝ってもらえると素直に「ありがとう。」と思えるし、夫婦二人で協力して育児をする雰囲気が生まれます!
(7)Q:産後に夫婦喧嘩が常態化し険悪ムードです
産後の夫婦関係悪化は”時間薬”が効くことも多いです。
女性は母乳をやめると嘘のようにイライラがおさまります。これは、僕の妻もそうでした。子どもが母乳を飲むのは長くて2年。その期間をいかにして乗り越えるか?が夫婦関係のカギなのです。
この10年の結婚生活を振り返ると、【時が過ぎるのをじっと我慢するスキル】も夫に必要だなぁと思います。
(8)Q:産後の妻に気を遣う生活に疲れました
時間薬が効くとは言え、パパがひたすら耐えるだけの生活はしんどいですよね。
自分達夫婦の場合、僕が気を遣うほど夫婦関係こじれていきました。
妻の機嫌を損ねぬよう、食器を洗ったりオムツを変えたり。友人と出掛ける時には、機嫌が良いタイミングを見計らって許可をとるなど、”疲れる夫婦関係”に陥っていたんです。
当時の私は育児で精一杯。夫が私に気を遣っていることに気付きませんでした…。
そのうち、「僕は気を遣ってるのに、なんで分かってくれないんだ!」という怒りが湧きあがり大げんかに。物を投げたりお互いをののしり合うような、醜い喧嘩に発展してしまいました。
そんな時、藁をもすがる想いで辿りついたのが”夫婦カウンセリング”です。
カウンセラーの方は、夫婦関係の専門家。夫婦それぞれから話を聞き、ベストな解決法を導いてくれます。僕ら夫婦は、数回のカウンセリングでお互い深く反省し、夫婦仲を改善することができました。
どうにもならない夫婦関係でも、第三者の介入であっさり改善することがあります。親や兄弟では忖度が発生してしまうので、フラットな意見をくれる夫婦カウンセリングがおすすめです。
★産後の奥様との関係に悩んでいる方へ
PRIME編集部のワーママ歴14年目現役ワーママと話してみませんか?
家事・育児・仕事・妻としてー結婚した女性にはたくさんの役目がついてきますよね。
そしてそれは一つ一つは大したことがなくても、初めての経験だったり、積み重なったすることで少しづつ複雑に絡み合いながら女性の負担になっていったりします。
そして心に抱えたもやもやを吐き出す場所がなく悩んでいる人もたくさんいます。
私自身も産後クライシスに悩み続けた母親の一人です。
一人目出産後には産後うつも経験し、実母含めすべてが敵のように感じ苦しい思いをしました。
今こうして笑い話にできるようになるまで、まわりには言えないこともたくさんありましたが、
徐々に人に話を聞いてもらうことで少しだけ明日の活力になったことも事実。
女性は話すことで気持ちや考えがふと軽くなったり、結論は出なくとも、前向きになれることが意外とありますよね。
もし、これをご覧になっている方で「こんなこと相談していいのかな?」「身近な人には言えない」などの悩んでいる方がいたら、PRIME編集部に気軽に話してみませんか?
もしご希望があれば、ZOOMで30分~1時間ほど、PRIME編集部の現役ワーママミイ又はみわが対応させていただきます。
私たちPRIME編集部のスタッフも、同じく母として妻としてワーママとして色んな葛藤と闘いながら生きてきた同じ女性です。
その経験を糧に、女性のあらゆる生き方に寄り添い肯定していきたいと本気で思い「PRIME」を運営しています。
どうぞお気軽に、言いたいこと、聞きたいことを話してください!
二人の人物像が垣間見えるnoteはこちらから
https://note.com/prime_editors
産後の夫婦危機は乗り越えられる!
多かれ少なかれ、子どもの誕生で夫婦関係が変化するのは誰にでも起こること。珍しいことではありません。
しかし、夫婦危機を乗り越えられるかは、お互いの思いやりや努力にかかっています。
「あの時は大変だったけど、乗り越えたから今がある。」数年後そう思えるように、今できることをしてみませんか?