#子育て 2022/02/15

中学受験の「失敗」は不合格ではない!2月を笑顔で終えるために親ができる6つのこと

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「中学受験に失敗したのよ。」

子どもの不合格を「失敗」と呼ぶ人は多いですが、実は「不合格」は失敗ではありません。

中学受験の「失敗」は、不合格なんかよりずっと悲惨で辛いまさに地獄。中学受験を通し、その後の人生を左右するほど立ち直れなくなる子もいます。

今回は、中学受験に挑むご家族が後悔なく2月を笑顔で迎えるために、親ができる6つのサポートを詳しくお伝えしていきます。

・中学受験の「本当の失敗」とは?
・不合格体験記とその後
・心身共に健康に中学受験を乗り越えるにはどうすればいいのか?

など、【中学受験をする子の心のサポート】について一緒に勉強してみましょう。

ワーママの中学受験についてはこちらで紹介しています。

1.中学受験の「不合格=失敗」ではない3つの理由

志望校に不合格だったとしても「失敗」ではない!?その理由を詳しくみていきましょう。

(1)中学受験は「通過点」に過ぎない

「中学受験」は人生のほんの通過点にすぎません。

多くの親は、より良い環境を求めて子どもに中学受験を提案しますよね。「将来困らないように今のうちに勉強をして欲しい。」「健全な校風の中で素晴らしい青春時代を送ってほしい。」親は皆【子どもの幸せ】を切に願って中学受験に挑戦しています。

では、第一志望に合格できなかったら、その【幸せ】は全て消えてしまうのでしょうか?そんなことはありませんよね。

第一志望に落ちたとしても、その経験は全て子どもの財産になります。不合格という事実を受け入れ、新しい目標を設定してまた頑張ることができれば、一回りも二回りも成長することができるのです。

(2)不合格をばねに飛躍を遂げるケースもある

不合格という現実を受け入れた後、大きな飛躍を遂げる子も大勢います!

私の知り合いのお子さんに、中学受験全落ちから大きな飛躍を遂げたA君という男の子がいます。彼の場合、中学受験を決意したのが小6の4月。親に言われたわけではなく、自分で「受けたい!」と思い中学受験に挑戦したのですが、流石に時間が足りず受験校全てが不合格という結果に終わりました。

悔しい気持ちをバネに公立中学に進んだA君は、部活にも入らず3年間勉強に打ち込みました。学校の先生に積極的に質問に行ったり、問題集を自ら買いに行ったり、お母さんから見ても「どうしちゃったんだろう?」というくらい勉強をしていたそうです。

その結果、見事地元のトップ公立高校に合格!その後も勉強を続け、現在は国立大学の医学部に通っているそうです。

A君は、不合格から「自らの足」で立ち上がり「自らの意志」で勉強を続けるという貴重な経験を、「中学受験全落ち」から得ることができました。不合格をばねに大きな飛躍を遂げたA君の話を聞くと【中学受験は合格が全てではない】ということがよく分りますね。

(3)合否ではなく「中学受験そのもの」が糧

中学受験は、経験した者しか得られない体験を与えてくれる、「エンターテイメント」のようなものです。

子どもと中学受験生活をしていると、実に様々な「ドラマ」に遭遇します。成績が上がらず辛くしんどい思いをしたかと思えば、成績が急上昇したり。順調に勉強が進んでいるかと思えば、中だるみが原因で親子で大げんかをしたり。時には夫婦の意見が合わず、深夜まで話し合ったりすることもあるでしょう。

例えるなら、【中学受験がなければ絶対に見られないドラマ】を、数年間に渡って見ているような感覚です!

このドラマの終わり、つまり中学受験を完走した時に、子どもや家族の関係にどんな変化が起きているのか?2025年中学受験組の私にはまだ分かりません。でも、「中学受験」という行為そのものが、子どもや親にとってとてつもなく大きな学びであることは間違いないと実感しています。

塾の先生や友達との出会い、一生懸命努力することの素晴らしさ、失敗を受け入れまた立ち上がることの大切さなど、沢山の貴重な経験を中学受験から学ぶことができるでしょう。

中学受験の不合格は「失敗」ではないことがお分かり頂けたでしょうか?不合格が失敗ではないなら、一体何が「中学受験の本当の失敗」なのか?2つの実話をもとにひも解いていきましょう。

2.【実話】中学受験「本当の」失敗と不合格体験記

(1)親子関係が壊れ引きこもりになったAさん

私の中学受験は「親の言いなり」という言葉がピッタリ。親に言われるがまま進学塾に入り、親が完璧にスケジューリングした家庭学習をこなす毎日を続けました。

でも、本当は私立中学なんて行きたくもなかったんです…。私の地元では、中学受験はさほど盛んではありません。仲のよい子達も全員地元の中学に行くので、私だけ違う進路に進むのが不安でたまりませんでした。

そこで思い切って、小6の夏に「受験したくない。」と母親に打ち明けたんです。でも、「何言ってんの!?」「せっかくここまで頑張ってきたのに、アホなこと言わないで!」ときつく叱られ、相手にしてもらえませんでした。これ以上言い返すこともできず、言われるがままに私立中学に進学しました。

でも、自分の意志とは裏腹な行動をしているので、毎日が本当につまらなくて…。友達もできず不登校になってしまったんです。そこからは本当に地獄のような日々でしたよ。親は私が不登校という事実が受け入れられず、夫婦で泣き叫んでいました。私は自分の部屋に閉じこもり、カーテンも開けず一日中ベッドで過ごす日々がしばらく続きました。

そんなある日、両親が私を心療内科に連れていきましいた。しぶしぶ行った病院でしたが、これが大きな転機に。医者が私へ質問しているのに、いつもの調子で母が答えてしまうんですよね。すると先生が、「私は娘さんに聞いているんです。お母さんは黙って下さい。」と一言。母はこの一言が堪えたようで、それ以来私の意見を尊重してくれるようになりました。後から聞いた話ですが、医師が「娘さんがこうなったのは、あなたにも原因があります。」と、母にハッキリ言ってくれたようでした。

信頼できる医師のおかげで、中学受験の沼底から這いあがることができた私は、大検を受けて大学に合格。今は法律事務所でパラリーガルとして働いています!

これから中学受験をする子の親に伝えたいのは「とにかく子どもの話を聞いてあげて!」ということ。それだけです。

ポイント!
子どもの意見を無視した受験は論外。「中学受験は親の受験」と言われるが、その意味をはき違えてはいけない!子ども主導で親はサポート役に徹しよう。

(2)親の威圧感に耐えられなかったBくん

二月の勝者で「中学受験は父親の経済力、母親の狂気」という言葉がありますが、この言葉を聞いた時、「あ、僕のお母さんのことだ。」と思いました。

僕の母親は、まさに「狂気」。偏差値や順位、クラス分けにとらわれて、僕に度々罵声を浴びせていました。「こんな問題がなんでできないの!?バカなの!?」「また〇〇クラスか。ほんとあなたはダメな子だね。」など、人格否定は日常茶飯事。酷い時にはお茶碗が飛んできたり、お皿に入ったおかずが飛んできたこともありましたね…。

そんな状態で迎えた6年生の夏。僕の心と体はついに悲鳴をあげました。頻尿になり、テストを受けている最中に何度もトイレに行くような状態になってしまったんです。

その様子を塾からの連絡で初めて知った母は、うろたえたと思います。先生と何度も面談し、結局塾は辞めて心を休める選択ができたのは、不幸中の幸いでした。

僕にとって、中学受験の記憶は思い出したくないほど辛いものです。

ポイント!
中学受験が「教育虐待」になるのは、絶対にあってはならない事!子どもの心が壊れる前に、親自身が自分を見つめ直す機会を設けよう。

3.中学受験を「失敗」にしないために親がすべき6つのこと

(1)子どもと同じ目線で向き合う

子どもの成績や偏差値を、「上から目線」で評価していませんか?

「なんでこんな問題間違ったの!?」「お母さんが受験した時は、もっと偏差値上だったよ。」など、自分自身が中学受験を経験した親ほど、子どもを威圧的に評価しがちです。

でも、成績や偏差値を偉そうに評価しても、全く意味はありません。子どもを上から目線でなじるのは【親がスッキリするだけ】で子どもにとってメリットはゼロ。悪影響しかないのでやめましょう。

反対に

・〇〇の単元が苦手みたいだから、一緒に見直そう!
・この前できてなかった△△が、今度の模試では正解してるね!

など、具体的かつプラスの声掛けは、やる気アップや成績アップに繋がりますよ!

もし子どもに何か指摘したい時には、【3つ褒めて1つ注意する】ことを意識しましょう。子どもは、「自分にはいいところがある。でも、ここを直せばもっと良くなる!」というプラスの気持ちで、勉強に打ち込むことができますよ。

(2)子どもの学習内容を把握する

「今何を勉強していて、どんな問題が苦手なのか?」子どもの学習内容を把握することは、中学受験サポートの基本!

家庭学習は、【予習➡塾で解説➡復習で分からない箇所を補強する】このサイクルが大事です。しかし、小学生の子どもの力量では、「自分は一体何が分かっていなくて、どう勉強すればよいのか?」判断することができません。そのため、親が学習内容を把握して家庭学習をサポートする必要があるのです。

「大変そう…。」と思う人もいるかもしれませんが、やることは至ってシンプル。簡単です!

①今何をしているのかテキストを見て確認する
②×が多い箇所を調べ、どこが分からないのか子どもに聞く
③単純なミスならそれでOK。根本から分かってないようなら解説を読んであげる
④解説を読んでも理解できない場合は、塾の先生へ聞くよう促す

塾の先生へ自ら質問にいかない子なら、「今日は質問タイムが終了する〇時にしか迎えにいかないよ。だから質問しておいで。」と促すのが効果的です。塾を上手に活用して、家庭学習のサイクルを軌道にのせましょう。

 

(3)第一志望以外の魅力も積極的に伝える

「絶対に〇〇中学に合格する!」その意気込みは大事ですが、第一志望の話しかしないのはNG。もし不合格になった時に親子共に深く落ちこみ、入学式を暗い顔で迎えてしまうことになりかねません。

事実、各私立中学は偏差値では語り尽くせぬほど多彩な魅力が溢れています。「この学校は〇〇の活動ができるね。」、「この学校は、寮生活のサポートがすごい!」など、受験予定の中学の魅力を積極的に伝えましょう。

「第一志望に不合格だったとしても、自分には希望に満ちた中学生活が待っている!」そんな気持ちを持たせてあげることが、中学受験成功のカギですよ!

(4)受験校選びは慎重に!

受験校選びは、慎重にしなければいけません。

・ネームバリューにとらわれ、子どもにとって難しすぎる学校ばかり選ぶ
・ろくに学校見学もせず偏差値だけで選ぶ
・実力を過信してすべり止めを一切受験しない

このような繊細さを欠いた受験校選びは、不必要な「全落ち」を招いてしまいます。

子ども希望・実力・受験スケジュールなどを加味し、慎重な受験校選びを行いましょう。

(5)塾や家庭教師の「やり過ぎ」に要注意!

「何とか合格して欲しい!」そんな想いが強くなるほど、親はあの手この手でどうにかしようと画策します。

その典型的な例が、塾・家庭教師・個別指導なども際限なく手を出すパターンです。

塾や家庭教師が1週間ビッシリ詰まっていると、習ったことをじっくり「復習」する時間がありません。インプットされた内容をじっくり自分のものにする機会がないため、いくら時間を掛けても成績は上がらない。そんな負のスパイラルが生まれてしまうのです。

消化不良を招く「やり過ぎ」には、くれぐれも注意して下さいね。

子どもだけでなく自分を労わることも忘れずに

中学受験伴走中のママは、女優のような演技も必要です。怒鳴りたい気持ちをグッとこらえて「頑張ろう!」と笑顔で励ましたり。

でも、そんなことを続けていると心が疲れてしまうことがありますよねつい子どもばかりに目が行きがちですが、時には自分をねぎらってあげることも大事です。

こちらの記事では、中学受験を子をもつ親向けの本を厳選してご紹介しています!読むだけで元気が出る本ばかりなので、是非手に取ってみて下さいね。

おすすめの中学受験本はこちらで紹介しています。

 

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